SQLとはなんの略?初心者向けデータベース言語の基礎知識

SQLの正式名称や歴史的背景から、基本的な使い方まで詳しく解説します。データベース初心者の方でも理解できる内容になっていますが、なぜSQLを学ぶ必要があるのでしょうか?

SQLとはなんの略の基礎知識

SQLの基本情報
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正式名称

Structured Query Language(構造化問い合わせ言語)

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主な用途

データベースの操作・管理・制御

🔍
特徴

英語に近い直感的な構文で、データベースを簡単に操作可能

SQLの歴史的背景と名前の由来

SQLの歴史は1970年代にまで遡ります。当初はIBM社が開発したSEQUEL(Structured English Query Language)という名称でした。その後、商標の関係で「SQL」に改称されましたが、現在でも「シークェル」という読み方が残っているのはこの歴史的背景があるためです。


-- SEQUELの時代から変わらない基本的な構文例
SELECT * FROM テーブル名

SQLの基本構文と動作原理

SQLの基本的な構文は、英語の文章に近い形で書くことができます。主な命令文には以下のようなものがあります:


-- データの取得
SELECT カラム名 FROM テーブル名 WHERE 条件
-- データの追加
INSERT INTO テーブル名 (カラム1, カラム2) VALUES (値1, 値2)
-- データの更新
UPDATE テーブル名 SET カラム名 = 新しい値 WHERE 条件
-- データの削除
DELETE FROM テーブル名 WHERE 条件

SQLの種類と特徴的な機能

SQLには大きく分けて3つの言語カテゴリーがあります:

  1. データ定義言語(DDL)
  • CREATE:テーブルやデータベースの作成
  • ALTER:テーブル構造の変更
  • DROP:テーブルやデータベースの削除
  1. データ操作言語(DML)
  • SELECT:データの検索
  • INSERT:データの追加
  • UPDATE:データの更新
  • DELETE:データの削除
  1. データ制御言語(DCL)
  • GRANT:権限の付与
  • REVOKE:権限の剥奪

SQLの実践的な活用方法

実務でよく使用される具体的なSQL文の例を見てみましょう:


-- 売上データから地域ごとの合計金額を算出
SELECT 
    地域,
    SUM(売上金額) as 合計売上,
    COUNT(*) as 取引件数
FROM 売上テーブル
GROUP BY 地域
HAVING SUM(売上金額) > 1000000
ORDER BY 合計売上 DESC

SQLの学習におけるつまずきポイント

初学者がSQLを学ぶ際によく遭遇する課題と解決方法:

  1. JOINの理解
    
    -- 基本的なINNER JOIN例
    SELECT 
        顧客.顧客名,
        注文.注文日,
        商品.商品名
    FROM 顧客
    INNER JOIN 注文 ON 顧客.顧客ID = 注文.顧客ID
    INNER JOIN 商品 ON 注文.商品ID = 商品.商品ID
    
  2. サブクエリの活用
    
    -- サブクエリを使用した平均給与以上の従業員を抽出
    SELECT 従業員名, 給与
    FROM 従業員
    WHERE 給与 > (
        SELECT AVG(給与)
        FROM 従業員
    )
    

 

このように、SQLは単なるデータベース言語の略称以上に、データ管理における重要なツールとして進化を続けています。基本を押さえた上で、実践的な使い方を学んでいくことで、より効果的なデータベース操作が可能になります。